フォントを掘り下げる話その1 ~銀河系に憧れて~
こんにちはサッカーユニフォーム研究家のともさんです。
ユニフォームデザインを形成する重要な要素に「マーキング」というものがあります。
ただのユニフォームも素敵なんですが、マーキングが入っているだけで一段とユニフォームが引き締まる気がします。
一口にマーキングと言っても実にさまざま。
ユニフォームの数だけマーキングフォント(マーキングの形)があると言っても過言ではありません。
その形には意味があり、そして身につけたチーム、選手が残した強烈な印象がさらにそのマーキングフォントの価値を高めてくれます。
そのマーキングフォントであれば無地シャツでも強く見える?
今回ご紹介するのはまさにそんなフォントです。
獲得選手と実績がすごい
これはレアル・マドリードが2000/2001シーズンから2002/2003シーズンまで着用したマーキングフォントをモデルにしたものです。
このフォントはそれを纏った選手たちが輝いていました。
その頃のレアル・マドリードは200/2001から就任したフロレンティーノ・ペレス会長による毎年ビックネームを獲得するいわゆる「銀河系作戦」がはじまった時でした。
2000/2001 フィーゴ獲得 リーグ優勝
2001/2002 ジダン獲得 ヨーロッパチャンピオンズリーグ優勝
2002/2003 ロナウド獲得 リーグ優勝 トヨタカップ優勝
獲得選手と実績がすごい!
そんな時期にマーキングされていたのがこのフォントなのです。
ステンシル体と呼ばれるこのフォントは切り抜いた型の上からスプレーなど塗料で色付けする時に使われています。
消防設備とかでよく見かけますね!
シンプルが逆に強く見える
当時のレアル・マドリードを振り返ってみましょう!
⚽ @LuisFigo 2000/01
— Real Madrid C.F. (@realmadrid) March 15, 2019
⚽ @GarethBale11 2015/16
😍 ¿Qué GOL te gustó más?#HalaMadrid pic.twitter.com/zIb4FGPMcb
フィーゴ加入の2000/2001シーズン。
背番号はネイビーです。
🖼️ ¡Simplemente arte!
— Real Madrid C.F. (@realmadrid) May 15, 2021
🖌️ Zidane
🏆 La Novena#RMHistory | #RealFootball pic.twitter.com/291LcR11I6
歴史残る2001/2002チャンピオンズリーグ決勝でのジダンのボレー!
胸スポンサーなし、肩の三本線のみというシンプルなユニフォームにこのフォントが映えます。
🇧🇷 Hace 19 años debutó @Ronaldo con el @RealMadrid…
— Real Madrid C.F. (@realmadrid) October 6, 2021
🌟 El resto es #RMHistory. pic.twitter.com/Kw8QgYubUA
2002/2003にロナウド加入。
ついに肩の三本線もなくなりシンプルなシャツに!
襟付きシャツが時代を感じさせます。
🔥 ¡GOLAZO! 🔥
— Real Madrid C.F. (@realmadrid) April 28, 2019
⚽ @LuisFigo
🆚 @RayoVallecano
🏟 Vallecas
🗓 2002/03
#⃣ #RMHistory pic.twitter.com/loeeIYWta3
アウェイの黒シャツに映える白いフォント。
この配色パターンも強く見えますね!
どんどんシンプルになっていくユニフォーム。
変わらないフォント。
まさに強さの象徴とも言えるフォントですね
こうやって見ると白シャツでも黒シャツでも似合う。
手の込んだデザインフォントでなくても”強い”印象を与えることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
レアル・マドリードの第一次銀河系を支えたフォントを見てきました。
フィーゴもジダンもロナウドもうまい!ってのは当たり前なんですが、そのユニフォームやフォントが持つイメージを良いものにしたのも彼ら銀河系チームの面々でした。
ユニフォームデザインやその色がチームのアイデンティティを印象付けるものなのは間違いありませんが、マーキングフォントもチームのアイデンティティをを表現する、印象を植え付けるもう一つのデザインと言えるかもしれません。
ユニフォームとマーキングフォントの組み合わせはまさに銀河の数ほどあります。
無数の組み合わせからあなたなりの”銀河系ユニフォーム”を探してみてください。
また次回のフォントを掘り下げる話もお楽しみに!