もしも自分でサッカーエンブレムを作るなら想いを込めろ!【サッカーエンブレムの世界 その1】
みなさんこんにちは。
サッカーユニフォーム研究家のともさんです。
ユニフォームのデザインを形作る中の重要なひとつとして「エンブレム」があります。
不思議なものでエンブレムがカッコよければ、ユニフォーム全体がカッコよく見えてしまうものです。
エンブレムには盾型だったり丸型、動物がいたり、はたまたアルファベット一文字だったりいろいろな形がありますが、それにはそれぞれ意味があり、そのチームの想いや成り立ちがエンブレムデザインに込められているのをご存じでしょうか?
そもそもエンブレムとは?
サッカーユニフォームにおけるエンブレムとはそのチーム(クラブ)を示す顔、象徴となります。
ただの模様と思われるかもしれませんが、ある意味ではそのエンブレムの元に団結し目標に向かって一緒に歩いていくモチベーションともなります。
ただの模様であるはずのエンブレムが人々の気持ちをも動かす要因となるにも、そのエンブレムに意味が込められているからこそなのです。
得点を決めた選手がエンブレムを握りしめるのは「そのチームを愛している!大好きだ!そのチームに捧げるゴールだよ!」など好意的な意味があります(たぶん)。
それくらいチームを象徴するものとしてエンブレムの役割には大事な意味があります。
イングランド代表の場合
それではいくつか実際のエンブレムを見ていきましょう。
サッカーの母国、イングランド代表。
例えばイングランド代表の「スリー・ライオンズ」。
この3頭のライオンのモチーフは12世紀まで遡ります。
獅子心王ことリチャード一世が十字軍遠征をした際に力強さを象徴するものとして英国王の紋章として採用したことに由来するそうです。
さらにそこにチューダー朝の紋章の紅白のバラを配置している。
サッカーユニフォームにこのエンブレムが採用されたのは世界初のインターナショナルマッチと言われている1872年のスコットランド戦。
イングランドは先述のスリーライオン、スコットランドは赤いライオン。(『The Beautiful Badge』より筆者撮影)
いまだにライバル関係が続く両国のアイデンティティの発露は18世紀後半からすでに始まっていたということですね。
日本代表の場合
日本代表のエンブレムにある黒い鳥。
あれは八咫烏(やたがらす)といって日本神話に登場する導きの神様です。
神武天皇は八咫烏の導きによって大和を制したといわれ、このことから日本代表を勝利に導く神様として昭和6年に日本サッカー協会の紋章として採用されています。
そもそもなぜ八咫烏かといえば、一説によると近代サッカーを日本に紹介した中村覚之助氏が、熊野那智大社がある和歌山県那智勝浦町出身だったからという話もあります。
日本代表エンブレムの変遷。
デザインは変わっても八咫烏が引き継がれている。
バレンシアCFの場合
クラブチームからも一つ例を。
スペインのラリーガ所属のバレンシアCFのエンブレムにはコウモリがいます。
コウモリってあんまりイメージ良くないかもしれませんが、これは13世紀のスペインのレコンキスタ(国土回復運動)に所以します。
イスラム教徒による侵略を受けたイベリア半島を取り戻すキリスト教徒による運動、それがレコンキスタ(歴史の教科書に出てきますね)。
そのレコンキスタを指導したアンゴラ王ハイメ一世の肩に一匹のコウモリがとまり、戦いに勝利したという言い伝えがあるそうです。
バレンシア地方ではコウモリは幸運の使者とされている縁起の良いものなんですね。
もしもあなたがエンブレムを作るなら?
いかがだったでしょうか?
一例でしたがナショナルチームにもクラブチームにもそれぞれのエンブレムの歴史がありました。
さて、もしあなたがサッカーエンブレムを作るならどうしますか?
そのチームを象徴する何か(動物でも建物でもなんでも良いです)をエンブレムに盛り込むというのはごく自然な考え方だと思います。
もっといえばあなたのチームをどんなチームにしたいのか?その気持ちがエンブレムに込められれば心強いと思いませんか?
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ここまで読んでくれた方はエンブレムが作ってみたくてウズウズしている方もいるのではないでしょうか?
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想いをパーツにこめて自分なりのエンブレムを作ってみましょう。
エンブレムを考えていることが素敵なチームを作る第一歩となります。
何か困難に直面した時にそのエンブレムを見るとなんだか元気出てくるな、そんなものができたら嬉しいですね。
おまけ:今日の参照とともさん’sポイント
イングランド代表 1999/2001ホームユニフォーム
ユーロ2000で着用。
肩のアンブロライン(白に白!)が好き。
11番はマクマナマン。
日本代表2020ホームモデル
日本晴れデザインは発表当初は賛否両論ありましたが、長い歴史の中の一つと思えば必要だったかもしれないカモ柄。
10年後に街で着たい。
バレンシアCF 2000-2002ホームモデル
当時のざっくりしたシルエットと発泡性フロッキー製スポンサーマーキングが好き。
見えないけど4番デシャンのマーキングです。
『The Beautiful Badge』
洋書で英語なんですが、眺めているだけでも楽しめる図鑑。
その昔の刺繍の技術(手縫いだよね!?)ってすごいですね!